商品撮影の立会で注意することを教えてください

新規でカタログの仕事に携わることになり、商品写真の撮影立会を依頼されました。
カメラマンにおまかせしておけばいいとは思いますが、前のデザイナーさんは色で苦労されたと伺いました。実物の色と色校正が合わずに5~6回色校正を出し直したそうです。そこまで求められても印刷の場合は再現するのに限界もあると思いますので、なるべく撮影の段階で現物と同じ色になるように撮っていただきたいと思います。スタジオ撮影ではなく、カメラマンが出張でそこの会社で撮ることになっています。
あとの処理をまかせられたデザイナーとしてどんなことに注意したらよいのか教えてください。よろしくお願い申し上げます。
» 001
実物と色が合わないのは、撮影データを入稿した先の業者、つまり色校正を作成した業者に対してのフォローが足りなかった前任者の問題。
可搬性のある商品なら、実物をオペレーション担当者に渡すなど、データ操作に十分な客観性を与えるようなことが出来ていたか、とかね。このあたりは、責任感、意欲、それと知識の問題。

印刷の場合は再現するのに限界もある
一般的には、具体的にどういう限界があって、顧客からそれを超えた要求があった場合にはどーゆー対処をするのか、あるいは提案ができるのか(特色の追加、ヘキサクロム印刷、カレイド等)が自分の中できちんと整理できているか、ってぇのが世渡り的にはミソだろうな。

ま、撮影に関してはあらかじめ、カメラマンにカンプを見せてイメージを摺り合わせておくと撮影がスムーズに進む、って感じかな。
撮影現場では、カメラマンは「自分で描いたイメージ」に基づいて、「光」をコントロールするのが主な作業となるので、最初にイメージの擦り合わせが出来ていないと、双方に不満が残る結果につながってしまうわけ。
» 002
ぷりさん早速ありがとう御座います。写真はデータで入りますのでどこまで補正をしたらいいのか、その辺が不安です。通常はカメラマンから来るデータをそのまま手を加えずに使用するのでしょうか?また、データ形式は何で受け取れば良いのでしょうか。JPGですと画像の劣化が心配なのでRAW画像データでもらうことはできるものなのでしょうか?初めてのことなので分からなくて・・
イメージ写真ではなく、商品そのもの(約600点)を撮影して切り抜きでならべていきますので、現物に近い色を紙面上で再現したいわけです。光のコントロールとは具体的にはどんなことでしょうか。
特色の追加、ヘキサクロム印刷、カレイド印刷などはたぶん予算の関係上できないと思います。
» 003
撮影直のオリジナルデータが現物に近い色になる可能性は低く、ソフト上での調整は必須と思います。
デジカメ撮影だとRGBですよね。それをCMYKにしただけで狂ってくるわけですから。

撮影時の工夫としては、ハイライトのキャリブレーション(白さの調整)を行えばデータの調整時は楽になるかと思います。
キャリブレーションは、プロカメラマンなら指示しなくても勝手にやってくれるはず。
撮影時に対象物と同フレームに純白の物を一緒に入れてもらい、純白の濃度が少し残るように撮って、調整時に純白部分の色被りを補正してやるだけでもグンと近い色にもってけると思いますよ。
あと、可能なら現物片手に見ながら調整するのがいいですね。

受取りのデータ形式は、オリジナルデータの形式のままでいいじゃないでしょうか。それを調整時にMIEさんの都合の良い形式に変換されてはいかがでしょうか。
JPEGでも過度な圧縮等をしなければ、肉眼では劣化を判断できないと思いますよ。
» 004
カメラマンから来るデータに手を加えるかどうかで言えば、手を加えないで済むものはない、っていうのが僕の個人的な見解なのですが、データに手を加えるかどうかは、むしろそのデータを如何に使うか、被写体のコンディションはどうか、ということに左右されるような気がします。
シャープネスをかける場合だと、大きめのサイズで使う画像は軽く、小さめなら強めというのが僕の経験則です。
また、商品カタログの商品画像には、割と大きめの半径で、(適用)量も多くかけるのですが、モアレが出て気になりそうなものには控え目に、という具合です。しかしながら、商品のカテゴリにもよるし、「ヌメリ感」だとか出したいテイストにもよるし、また個々人の経験、持ち味でも違ってくるのでこれ以上は控えますが、経験の積み重ねが鍵ということに変わりはないでしょう。ま、一般論になってしまいましたが。
…偉そうなこといってゴメン。

RAWデータに関しては、扱ったことがないので、これは逃げる。
が、カメラマンの撮影データである、ということは光のコントロールが出来ているデータであると十分仮定することができるので、JPGでOKですよ。もちろん、RAWか、JPGの二者択一なら、ということになりますが。
光のコントロールとは、どこをハイライトにするのか、シャドーはどうするのか、商品の映り込みはどうか、等を写真照明やらレフ版、被写体等の向き、位置、角度を調節したり、撮影現場の環境要因を調節したりすることです。
ホワイトバランス、露出の調整は出来てて当然です。
光がコントロールされている画像データが得られるのに、わざわざRAWデータでもらう必然性はまったくないといっていいでしょう。
他に確信的な意図があれば別ですが。

>現物に近い色を紙面上で再現したいわけです
多少お金をかけて、カラーマネジメントシステムを構築するというのが現実的でしょうね、きっと。
» 005
あん? 色が問題になってるのに、シャープネスを例に出してるんだ? ゴメン。
補足ですが、色調補正ならRAWデータの方が断然上の調整を施せるというようなことを、隣の席のやつが言っておりまして、色校正でクレームがついた商品については、RAWデータからの現像処理も視野に入れておくといいかも、です。
» 006
まぁさん、ぷりさん貴重なご意見ありがとう御座いました。色々参考になりました。あとはカメラマンさんとコミュニケーションを良くとりながら進行していこうと思います。今回はクライアントの専属カメラマンと言うことで県外からいらっしゃることもあり、撮影当日が初顔合わせになり不安が大きかったのです。
一人で悩んでいないで思い切って書き込みして色々なご意見を頂けて良かったです。ありがとう御座いました。
» 007
撮影時に「カラーセパレーション」や「カラーチェッカー」などを
入れて撮影すると色補正が比較的正確に簡単にできます。
同じライティングで商品を撮影するのであれば、ワンカットだけ「カラーセパレーション」などを入れて撮影し、
Photoshopの補正プロファイルを書き出せば、他のカットにも流用できます。
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カラーセパレーション
http://www.studioshop.jp/store/product_info.php/products_id/3013
カラーチェッカー(ColorChecker)
http://www.inx-eng.co.jp/product/mn/cc.html
» 008
誰もが最初はビギナーだけど、、、
経験が乏しそうなのに、カタログのデザインを請け負う勇気はすごいね。
最近はユルめなのかなぁ、、、
» 009
画像の加工は他のみなさんのアドバイスを参考にして頂くとして、
先に写真だけの色校を取るという方法もあります。
一通り加工が済んだら、写真だけをでかいドキュメントに貼り込んで色校を取るわけです。
たとえ出し直すとしても、カタログのレイアウトやら組版の作業が終わってから色校を取るより、1回先に済ませておく方が効率はいいはずです。
» 010
皆さんほんとに貴重なご意見ありがとう御座いました。別のトピでも色味が違うとクレームになったというのがありますがまさにそれを心配していました。色の加減は初心者、ベテランに関わらずデザイナーや印刷会社にとっては大きな問題となります。げさんのご意見はもっともですが、私はこれでも写植の時代からの経験者です。デザインを専門にやっていますのでカメラはある程度の知識はあってもプロとはいきませんので書き込みさせていただきました。今回色校正を撮るのはもちろんですが、作業途中で今山さんがおっしゃるとおり主な写真の色校を取ることを提案してみます。

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