光について

[4946]光について 投稿者:jun 投稿日:2004/08/14(Sat) 12:54
イラストレータの話ではないので、ここに書き込んでよいのか分からないのですが・・・

「目の常識・非常識」の「光の速度が、媒質によって変わる理由」のコラムでわからないところがあったので、2つ質問します。

(質問1つ目)
>光子はそのエネルギーをガラスの中の原子、特に電子に与え、光子は消滅します
>励起状態の電子は元の状態に戻ろうとして、貰った分のエネルギー、つまり光子を放出します。 その光子が又次の電子を励起状態にするのです。

とあるのですが、電磁波のエネルギーとは、光子の量によって決まるのでしょうか? 
熱エネルギーの場合は、分子の持っている運動エネルギー(分子の速度)なので、
光も同じように、光子の周波数(または速度?)がエネルギーの決め手のではないでしょうか?
それとも、
 光子単体の持つエネルギー×光子数
となるのでしょうか?


(質問2つ目)
「励起状態の電子が光子を放出する」というのがよくわかりません。
光子はエネルギーの高い電子が生み出した副産物ということでしょうか?
コラムを読んでいると、「電子のエネルギー=光子」のように読み取れるのですが、
光子は物体ではないのでしょうか? もし物体なら、エネルギーと同格に
してはいけないと思うんですが・・・
電子と光子の、性質の違いが良くわかりません。


イラレと関係のない質問になってすみません。絵を描く上でも関係のなさそうな知識ですが、気になったのです。お願いします。
Re: 光について 投稿者:亭主 投稿日:2004/08/15(Sun) 12:35
>イラストレータの話ではないので、ここに書き込んでよいのか分からないのですが・・・
一向に構いませんよ。
昨年の大晦日には「鮭と鰤」、今年のG・ウィークには「木の芽」の話題を亭主が持ち出しました。
2月の18日には、バンバンさんの「ボタン鍋」で盛り上がりました。

今年のお盆は、なんともロマンチックな「光」についての話題、と言うことですね。
ただ「光」「エネルギー」等は、現代物理学の二本柱、相対論と量子論のもっとも基本的でしかも最先端の部分です。
とても、私ごときが的確に「お答え」出来ることでは有りません。出来たら一緒に考えて見たいと思います。

ただ少し長くなります。
*http://Illustrator-ok.com/apple_club/eye/eye_8.htm
こちらに掲載しておきました。
Junさんのご意見をお待ちしています。
Re: 光について 投稿者:jun 投稿日:2004/08/15(Sun) 19:23
わざわざコラムまで作って解説していただき、本当にありがとうございます。
しかし、内容が内容なだけに、「何が分からないのか分からない」
状態に陥ってしまい、とりあえずは「何が分からないか」を
考えて行こうと思います。

まず、私は「光子が質量のあるもの」と誤認していました。
調べてみると、光子は原子や電子といったものと一緒に「素粒子」
として分類されるそうですね。
「一部の素粒子には、質量や体積を持たないものがある」
ということも分かりました。光子は質量と体積を持ちませんね(光子は小さすぎるので、体積を計測しようとして狭い空間に閉じ込めると、トンネル効果で測定の壁を通り抜けてしまう。結論として体積はない)。
その点で、「光子はエネルギーなのか?」という疑問が浮かんだんだと思います。

さて、「質量や体積がないもの」を物質と見なすかは
コラムに書いてあるように、時代によって変わってきていますね。
古典物理学では、物質の定義は「質量と体積を持つもの」でしたが、
量子力学では、質量のないものも物質と見なす、ということが分かりました。
結論としては、「現代物理学では、『光はエネルギーであるから物質である』」ということなんですね。本間三郎氏の場合も、古典物理学の見に立って「光は質量を持たない」と発言されたのではないでしょうか?

光子(エネルギー)の放出についてですが、「電子にエネルギーの授受があると遷移が起こる(逆もある)」と理解できました。(例: 蛍光灯内部で放電が起こり、それによって励起した電子が高い軌道に移動するが、紫外線(光子)を放出して低い軌道(安定状態)に遷移する)

ということで、当初の私の質問に対する答えはは「光子の認識が間違っていた」ということになりますね。とりあえず、以上のことが現在分かりました。

Re: 光について 投稿者:jun 投稿日:2004/08/15(Sun) 19:27
すみません、間違えました

(間違い)
>本間三郎氏の場合も、古典物理学の見に立って「光は質量を持たない」と発言されたのではないでしょうか?

>当初の私の質問に対する答えはは

(修正)
>本間三郎氏の場合も、古典物理学の見に立って「光は物質ではない」と発言されたのではないでしょうか?

>当初の私の質問に対する答えは
Re: 光について 投稿者:亭主 投稿日:2004/08/15(Sun) 20:43
先ず、間違っても私を通して、現代物理学を(その一端でも)、理解しようなどと思わないで下さい。
私は、量子論の入門書を読んでも、「電子の2重スリット通過」実験位までは何とか分かるのですが、それ以降はチンプンカンプン状態です。

>本間三郎氏の場合も、古典物理学の見に立って「光は物質ではない」と発言されたのではないでしょうか?

これはトンでもない誤解です。
本間三郎氏は著名な物理学者で、当然量子論や相対性理論に深く通じており、私が引用した氏の「見解」も量子論についての氏の解説書からです。

ただ物理学の立場での氏の「物質」の理解と、いわゆる哲学上での「物質」の理解は違う、と言うことを言った訳です。
本間博士は、最先端の物理学の知見に基づいて、物理学の立場で述べたのでしょう。
決して本間博士の見解が、時代的な問題だと言うことでは有りません。

しかし、より一般的な把握としての哲学では、それでは混乱が起こる場合があって、より一般的・普遍的な定義が必要だったわけです。

相対性理論や、特に量子論などの出現で、自然への解釈が大きく前進しています。同時に私を含め消化不良もおきています。
勿論私があれこれ言える柄ではないのですが、要するにその時その時の自然科学の発展と関係なく(縛られず)、より一般的・普遍的な立場での理解も大切だと思う訳です。
それがあの「物質観」です。古典物理だから、量子物理学だから、と言う違いでは有りません。

光も質量もエネルギーも、いわば同じものです。相互に転換します。
存在形態が違うだけ、と言うのがあの「物質観」の立場です。

詳しいことはぜひ専門書や専門サイト、或いはYAHOOの掲示板などで深めてください。
Re: 光について 投稿者:jun 投稿日:2004/08/16(Mon) 10:58
返信ありがとうございます。
まず、自分の無知のせいでとんちんかんな書き込みをしてしまったことを恥ずかしく思います。

今回のことに対して、「古典物理学・量子力学」の二次元で考えていました。しかし、亭主様のコラムや引用では哲学という要素も含まれており、私はそのことに気づけませんでした。何度か読み返してみましたが、いまだにその意味が良くわかりません。「哲学」というのは、先端科学に精通していない人たちのための解釈方法なのでしょうか?その辺りが良く理解できませんでした。一番早いのは、本間氏の本を読むことではないかと思います。

とりあえず、電子と光子の一部の関係の疑問は解消されました。このようなことに疑問を持つ機会を与えていただき、亭主様に感謝しております。

二重スリットの試験、私も本でちょっと読んだ位の知識しかないんですが、いまだに解釈が2つに分かれているそうですね。
私は、「平行世界・分裂世界」の方がロマンがあっていいな、などと思ったりしています。
私が生きている間にこの疑問に解決されるのか、などとも思いますが。

それでは失礼します。ありがとうございます。
この記事の書き込み元へのリンク (コメントや質問などはこちらへどうぞ)

このページをシェア