項目 | チェックする理由・ポイント | 備考 | |
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1 |
製紙メーカー | 当該紙のメーカーを確認することは、以後の処理の先決事項 | *印刷所の担当者が、メーカー名を誤る場合があるので、これを防ぐ |
2 |
ロット番号 | 銘柄・レッテル・ロット番号の確認により、クレーム処理はスムーズに行われる |
*ロット番号から抄造年月日、銘柄・坪量、工場・マシン、断裁、検査責任者など紙の履歴を知ることができるため、抄造時にさかのぼって、起こりうるクレームの原因を究明することが可能 *流通段階で小判裁ちする場合には特に必要 |
3 |
クレーム数量 | 数量はクレーム処理のための重要事項 | *迅速、的確に処理するために立ち合い前に、補填銘柄の在庫地などのチェックをしておく |
4 |
残品量 | クレームが発生した紙の残品を処理するのに必要 | *クレーム調査・分析にも活用 |
5 |
銘柄保有量、場所 | 用紙差し替えの時に知っていなければならない | *迅速な措置対応として必要 |
6 |
トラブの具体的かつ詳細な状態 | 真の原因の究明と処置、再発防止のための本質的作業 |
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7 |
不良見本の採取 | トラブルを生じた紙、紙粉、印刷カール、異物などの採取は必須事項 | - |
8 |
使用機械と操作条件 |
*版式によって起こりやすいトラブル *印刷速度
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9 |
インキ | インキの種類と、メーカー、銘柄、タックなどのチェック |
*タックの高低とトラブル
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湿し水 | その種類と量、pΗ、循環などpΗ管理方式、アルコール併用などのチェックは紙ムケ、トラッピング、インキ乾燥不良などの判断に必要(湿し水が多いと紙が濡れて、紙ムケ、見当違い。少ないと、湿し水の役目をしなくなり、インキ汚れが発生しやすい) |
*湿し水のpΗは5.5 くらいが理想
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11 | 印刷色数、刷り順 | どの色の時、どんなトラブルが生じたかを知る | *何色目にトラブルが生じたかを知るため |
12 | 使用場所の環境(外気・ギロチン室条件も) | 湿度・温度、空調状況などを知ることにより、紙、水分、インキタックに与える状況の推定が可能(温・湿度測定器、静電気測定器の活用) | *関係湿度と紙の水分は密接な関連があり、紙ぐせ、しわ、静電気発生などの原因を知るため |
13 | 用紙使用前後の水分 | トラブルを生じさせた水分の変化を知る(水分計・温湿度測定器の活用) | *特にオフ輪での折割れトラブル発生時には必要 |
14 | 用紙の搬入経路 | 荷傷などの発生場所をチェックする | - |
15 | 平判紙山姿、断裁小口(出入および付着紙粉)状態 | カール、波打ち、タイトエッジなど紙ぐせ状況、寸法精度と突き揃えおよび紙粉状態を知る | - |
16 | 巻取紙の荷姿、硬さ、タルミ状況 | 巻取作業性上のトラブル、荷傷のチェックのために行う | *シェミットハンマー(測定値が記録に残る)による巻取叩択チェックは有効 |
17 | 印刷、加工物の用途、需要先 | 発注先を知り、必要な対応処理を取るため(客先の重要度とその対応は、非常に大切) | *場合によっては、担当役員まで状況などを報告し、対応することも必要 |