コラム(74-1) 紙・板紙「書く・包む・拭く」(9)紙器用板紙について

品種分類上、包んで保管したり運ぶなど包装に関わり、それを主な機能にしている紙として段ボール原紙、紙器用板紙および包装用紙などがあります。前二者は板紙に、後の包装用紙は紙に分類されています。段ボール原紙はすでにまとめましたので、今回は紙器(しき)用板紙について説明していきます。

 

紙器用板紙とは、その品種分類

紙器用板紙は、分かりやすくいえば箱状の容器に使われる板紙のことですが、品種分類上、原料構成、品質、用途などにより白板紙(しろいたがみ)、黄板紙(黄ボール)、チップボールおよび色板紙(色ボール)の4種類に大別されています。さらに紙器用板紙は表1のように細かく区分されていますが、対応英語は「boxboard」(JIS P 0001)で、製函での作業特性と強度が要求され、用途によっては印刷適性、表面加工特性なども要求されます。

表1.紙器用板紙の品種分類

(日本製紙連合会「紙・板紙統計年報」板紙の品種分類表から作成)

紙器用板紙 白板紙 マニラボール 白板紙 アイボリー 塗工
非塗工
カード 塗工
非塗工
特殊白板紙 アイボリー 塗工
カード 塗工
一般マニラボール 塗工
非塗工
白ボール 塗工白ボール
非塗工白ボール
黄板紙
チップボール
色板紙 クラフトボール
茶ボール
ねずみボール
その他の色ボール

(注)なお2002年の改正で白ボールの塗工、非塗工の区分はなくなっています。

 

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更新日時:(吉田印刷所)

公開日時:(吉田印刷所)