FAQ(43) 紙の「全判」、「倍判」の意味について

ご質問

紙で「全判」、「倍判」と言いますが、これは、A列、B列等のJIS寸法の「0」を全判としての倍を表しているのでしょうか?

(HTさん)

 

回答

お答えします。倍判とは全判の2倍の用紙のこと。また全判とは、全紙とも言いますが、例えば、洋紙の規格寸法(紙の原紙寸法に同じ)にあるA列本判(625×880)をA全(A全判)といって、その寸法の全判(全紙)と言います。そしてその短辺を2倍(面積)の寸法(880×1,250)の紙をA倍判と言います。

ちなみにJISには載っていませんが、紙の原紙寸法にB倍判(1,085×1,530)があります。これはB列本判(765×1,085)[全判サイズ]の倍判になります。

なお、印刷機の仕様で、例えばA倍判オフセット枚葉機の印刷最大紙寸法は1,300×940mmとなっいますが、これはA倍判(880×1,250…刷時の紙幅1,250mm)が印刷できる仕様になっています。

また、A横倍判オフセット輪転機の仕様は、一般に適用可能な巻取紙幅が625~1,030 mmとなっています。さらにA縦倍判オフセット輪転機では紙幅は1,075~1,250 mm(版胴周長 886 mm)となっていますが、これらは紙の原紙寸法(A倍判の場合、880×1,250mm)が基準になっています。

 

これらの例のように、ご質問の中にある「A列、B列等のJIS寸法の「0」を全判……」は間違いで、すなわちJIS寸法の「紙加工仕上寸法」基準ではなく、「紙の原紙寸法」の規格寸法を「全判」(全紙)といい、その倍を「倍判」と言います。

 


更新日時:(吉田印刷所)

公開日時:(吉田印刷所)