[付記]用語解説
用語 | 解説 |
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絶対湿度 | 一定容積中1kgの空気中に含まれる水蒸気の絶対量でグラムで示す。AH(Absolute Humidity)で表す |
相対湿度 |
ある温度において気体中に含まれる水蒸気の量(飽和水蒸気量)は一定である。この飽和量に対して、実際に含まれている水蒸気量の比をパーセントで表示する。RH(Relative Humidity)で表す。関係湿度ともいう。 つまり、相対湿度100%とはその温度で存在しうる最高の水蒸気の量(飽和水蒸気量)に達している状態である。それ以上に水蒸気が増すと「結露」し てしまう。また、例えば、相対湿度50%とはその温度で存在しうる飽和水蒸気量の50%に相当する水蒸気量を含んでいることを表す |
紙間湿度 | その紙の水分と平衡している湿度で、積層シート間の湿度をいう。紙の紙間湿度を測定するには挿入型(サーベル型)の湿度計を用いる |
含有水分 |
紙の保有する水分の大小は、紙間湿度の大小となり、紙の腰(こわさ・剛度)、伸縮(紙くせ)、折割れなどに影響する重要な因子である。物体中に含ま れている水分量で、周囲の外気(空気)の相対湿度によって変化する。含有水分量と物体の質量の割合(質量比)を含有水分率という。 測定は試料およそ50g を質量既知の容器に入れ、秤量後、105±2℃に調整した恒温乾燥器で30分~1時間以上、恒量に達するまで乾燥したときの減量を求め、もとの風乾試料の質量(Air Dry、AD)に対する百分率(%)で表す…JIS P 8127 |
(参考)用紙の前処置および試験のための標準条件
紙の強さなどの物理的性質は、含有水分や外気湿度によって大きく変化する。また、紙の水分は置かれている環境の温・湿度条件により、吸収したり、放湿したりするので、紙の物性値を測定したり、その特性値を比較する場合、一定の条件下で試験しなければならない。このため、わが国では国際的な標準であるISO 規格(国際規格)に準じた温度23± 1℃、湿度50± 2%RH(4時間以上調湿)と規定(JIS P 8111)されており、1998年から適用されている。
これは従来の標準条件、温度20± 2℃、湿度65± 2%RH(過渡措置として2000年 3月31日まで適用可能)から国際化に合わせ変更されたものである