オフィス廃棄紙をその場でトイレペーパーに再生
オフィスで発生した廃棄紙がその場でトイレペーパーに再生できるという、びっくりするような装置が発売されます。その名も「ホワイトゴート(白ヤギ)」。
(出所)日本経済新聞(2009年5月28日付)、NIKKEI NET(日経ネット)、
【有限会社オリエンタルホープ】 、朝日新聞(2009年6月16日)
それによれば、アルバム最大手のナカバヤシ(大阪市)は使用済みのオフィス用紙をその場でトイレットペーパーに再生できる新製品を8月下旬に売り出す。事業所内で使えば廃棄書類を外に持ち出さずに済むため情報管理がしやすいほか、ごみの減量にもつながる。
製品名は「ホワイトゴート」。機械メーカーのオリエンタル(群馬県桐生市)と共同開発した。
24時間稼働すると、古紙7.2キロ(A4換算で約1800枚)からトイレットペーパー48ロールが作れるという。すなわち300gの紙ゴミを入れると、約1時間でロール2個(およそ30分で1ロール)が製造される。
右の写真はその装置で横幅1.8m、奥行き0.8m、縦1.8mの箱型で重量は600kg。100Vの電源で動き、騒音や振動もオフィス内に置いて支障がないレベルに抑えたとのこと。必要なものは紙くず以外に水と家庭用電源だけ。日常メンテナンスは2日に1度の給水のみで、価格は1台900万円程度で、初年度60台の販売を目指す。
この製品の主な利点は次のとおり。
- 事業所内の書類を外に出さずにすむ→情報管理上好ましい
- ごみの減量につながる
- CO2を1年間で約1.7トン)減らすことができる
- リサイクルされたトイレットロールの量から計算すると1年間で直径14cm、高さ8mの木を60本以上(1週間で1.2本くらい)守ることができる
- ヒートポンプという方法でトイレットペーパーを乾かすため、一般的なトイレットペーパーを作る工場で使っているヒーターと比べて数分の1のエネルギーで乾かす事ができる
- 薬品は使っていないため、体に悪い物質をださない
- 目の前でリサイクルが感じられるので、資源を大切にする気持ちを高める効果も期待できる
など。なお、シュレッダーの紙ゴミは、印字されていた文字なども工程中に消え、機密性が保たれるのもミソ。
コピー用紙に水を加え、家庭用のミキサーで細かく砕き、網の上に流し、均一にし、乾燥させれば「紙」をが出来上がりますが、このマシンの製造原理はこれの同じ。使用方法は、シュレッダーの紙ゴミを水(水は2日に1度、10リットルくらい補給)を入れたこのマシンに投入するだけで、操作のスイッチ類はスタート、ストップの2つのみで、紙を水に溶かし繊維にするす作業から、紙すき、乾燥、紙の巻取り等の工程を全自動で行い、ロール状になったトイレットペーパーが出てくるという仕組み。まさに小さな小さな紙のリサイクル工場であるといえます
(2009年7月1日)
引用資料
- ホームページNIKKEI NET(日経ネット):企業ニュース-企業の事業戦略
- ホームページシュレッダーゴミを水でトイレットペーパーに生まれ変わらせる!【有限会社オリエンタルホープ】