因州和紙であぶらとり紙開発 柔らかさ、吸油性向上
(出所)日本海新聞(2009年06月22日付)、因州和紙であぶらとり紙開発、日本海新聞
鳥取県産業技術センターとヒロデザインスタジオ(境港市、小西裕美代表)は、因州和紙を使った「あぶらとり紙」を共同開発、製品化に成功した。竹繊維を配合することで、従来のあぶらとり紙に比べ肌触りや吸油性が向上。すでに全国で販売を開始し、小西代表は「因州和紙の素晴らしさを世界に広めていきたい」と話している。
「肌荒れに悩む女性向けのあぶらとり紙がない」。小西代表自身の悩みから開発はスタートした。本業のインテリアコーディネートで和紙照明にかかわり、因州和紙での製作を発案。県産業振興機構の「次世代・地域資源産業育成事業」の補助金を活用し、同技術センターと共同開発を進めていた。
同技術センターによると、竹繊維を用いることで市販6社のあぶらとり紙に比べて柔らかさが増し、吸油性は最大1・5倍、吸水性は約3倍。また、使い勝手を良くするため通常より大判(14センチ×7センチ)にし、海外進出も視野に入れた洗練されたパッケージに仕上げた。
製造も因州和紙のいなば和紙(鳥取市)に加え、吸水性などを高める打紙工程はARAIメタリックス(同市)、パッケージはサンパック(倉吉市)と地元発にこだわっている。 製品はパッケージを2種類用意。同社のブランド名を入れた「anela(アネラ)あぶらとり紙」をドラッグストアなどで、因州和紙を前面に出した「因州和紙あぶらとり紙」を土産物店などで販売する。50枚入り420円。月1万個の販売を目標にしている。
(2009年7月1日)