トピックス短信(17) 40年前、アポロ11号月面着陸とオフ輪用紙開発

40年前、アポロ11号月面着陸とオフ輪用紙開発

「ひとりの人間にとっては小さな一歩だが、人類にとって偉大な飛躍だ」" That's one small step for a man, one giant leap for mankind. "。日本時間で1969(昭和44)年7月21日は米アポロ11号のアームストロング船長が人類初の月面着陸をはたし、この言葉を残してからちょうど40年(写真はアポロ11号 - Wikipediaから引用)。

 

 

そのとき私は米子工場勤めでした。ちょうどそのころオフセット輪転(オフ輪)巻取り用紙の開発で、工場試作テストを行っていました。

この人類初の月面着陸の成功が報じられ、米国のタイム社の日本版タイム誌を急遽、この記事を特集することが決まり勤めていた当時の日本パルプ工業株式会社(現王子製紙株式会社)が受注することになりました。

オフ輪用紙は他社(当時の神崎製紙株式会社、現王子製紙株式会社)も含めて開発中でした。

そのためどうしても工場試作テストを成功させねばなりませんでした。納期もなく、本社営業を含め、研究所、工場一丸になって必死でした。

オフ輪特有のブリスターが問題で、しかも黒ベタの多い写真でしたので余計に心配でした。

もう時間がありません。まだ完全にブリスターを抑えることができていませんでしたが、納品しなければなりません。

印刷は大日本印刷株式会社市谷工場でした。印刷も済み、納本も完了し雑誌発行に間に合いました。

後で発行された月面着陸特集号を見ると、ブリスターが散見されましたが大事には至りませんでした。

そして関係者で祝うこととなり、市内の高島屋の屋上でビールによる打ち上げを行いました。そのうまかったことなんともいえませんでした。

私の忘れられないひとつになっています。まだ若かった40歳の夏のことです。

(2009年8月1日)

 


更新日時:(吉田印刷所)

公開日時:(吉田印刷所)