国内最古の毛髪を公開 佐賀・吉野ケ里で企画展
(出所)NIKKEI NET(日経ネット)
佐賀県・吉野ケ里遺跡などの出土品を多数集めた特別企画展「よみがえる邪馬台国~吉野ケ里と倭人伝の世界」が24日、吉野ケ里歴史公園(吉野ケ里町)で始まり、弥生時代後期(1世紀ごろ)の男性のものとみられる国内最古の髪の毛が初めて一般公開された。11月23日まで。
毛髪は1986年度の調査で、吉野ケ里の甕棺墓内から出土した弥生人の頭骨に付着した状態で見つかった。企画展を監修した佐賀女子短大の高島忠平学長(考古学)によると、耳の下から上の方へ巻いて束ねた結髪「みずら」の部分。もろくて崩れやすいため、県教育委員会で保存していたが、ようやく展示環境が整ったという。
企画展では、貝輪を装着した高貴な女性の骨(佐賀県・花浦遺跡)など約300点も公開。高島氏は「吉野ケ里は邪馬台国の有力な候補地の一つ。企画展を通じて多くの人に関心を深めてもらいたい」と話している。〔共同〕
写真左は弥生時代後期の男性のものとみられる国内最古の髪の毛。右は説明イラスト=23日、佐賀県・吉野ケ里歴史公園〔共同〕
(2009年10月1日)