トピックス短信(11) 紙漉(す)き三代 手の心~埼玉県小川町~

◎紙漉(す)き三代 手の心~埼玉県小川町~

(出所)NHK総合テレビ「小さな旅」(2008年1月20日、再放送2月11日)

埼玉県の中央部、秩父山の入り口に位置する小川町は和紙の町。自生するコウゾの木と清流を生かして、1300年の昔から和紙作りが盛んに行われてきた。その和紙職人の家もいまや10数軒に減った。その中で3世代で和紙に取り組む一家がいる。冬、切れるような冷たい水に手をさらし和紙作りに励む父。元の支えを得て、新たな和紙の世界に挑戦する息子。今は引退した89歳の祖父は、息子と孫の腕を厳しい目で確かめる。和紙への思いあふれる旅。

 

これはHP「小さな旅」に載っている「紙漉き三代 手の心」の解説文ですが、去る2月11日の明けごろトイレのため起床して、手洗いから戻ったところ、部屋の照明代わりに点けていたテレビでこの番組が始まろうとしていました。ちょうど4時半でした。紙漉き三代とか小川町の文字に引きずられて、ボリュームを上げ、そのまま観てしまいましたが、親子3代で紙漉きに取り組む一家は久保昌太郎(89)さん、晴夫(58)さん、孝正(25)さんですが、手すき和紙の様子とそれを応援する元の人たちをヒューマンタッチに小川町の美しい風景をまじえて伝える番組でした(写真は同HPから…孫の孝正さん(右))。

 

注記

  • 冒頭に障子張替え・明かり取りの障子・紙を取り外す千本格子など和紙が暮らしに生きる家の紹介がありました。
  • ぴっかり千両…小川には、「ぴっかり千両」という言葉があります。昔、晴の日の盛んな板干しの光景からこの域で広まった言葉。小川の冬の晴れた日は、和紙よく乾いて、たくさん紙ができて、儲かる、という意味だそうです。
  • 有限会社久保製紙 紙すきの村~久保昌太郎和紙工房~
  • 所在…埼玉県比企郡小川町大字小川1116-2
  • 交通手段…東武線、JR八高線 小川町駅バスパークヒル行き工芸会館前下車
  • 直売店「紙すきの村」にギャラリーがあり、昌太郎さんのちぎり絵もあります。
  • 孝正さんが、環境に優しい和紙を元の協力で作り、千葉県市川市の保育園の壁紙に採用される予定との由。
  • テレビ「小さな旅」の撮影は2007年12月19日~28日に実施。

 

偶然といえば、本当に偶然でした。本番組が放送されることはまったく知りませんでした。初めから終わりまで観ることができましたが、なにかの縁があったのでしょうか。そう言えば、私は2000(平成12)年11月に和紙巡りとして小川町と東秩父村に行ったことがあります。小川町では「久保昌太郎和紙工房」も訪れ、久保昌太郎さんご夫妻にお会いしました。3代目の息子さんに家業を譲られて、和紙のちぎり絵に専念されてる姿が映し出され時の流れを感じましたが、非常に懐かしく感じました。あっという間の25分間でした。終わった後、床につきましたが、訪問した当時のことをあれこれ思い浮かべてなかなか寝付かれませんでした。このことはホームページ和紙紀行・夢の和紙めぐり(3) 小川和紙・細川和紙(埼玉県)[2000(平成12)年11月4日訪問]にまとめてあります。なお、小川和紙・細川紙についての記事もありますので、あわせてご覧ください。また、下記の参考ホームページもぜひご覧ください。

(2009年6月1日)

 

 


更新日時:(吉田印刷所)

公開日時:(吉田印刷所)